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よがんす白竜┃YOGANSUの酒

  • # 飲料
  • 写真:よがんす白竜┃YOGANSUの酒
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米を味わい、自然を味わう 次世代の日本酒「YOGANSUの酒」

一般的な日本酒造りとは真逆の発想、「米を磨かない(削らない)」で醸す。食用米とほぼ変わらない精米歩合90%の米を使い、酒造りを行う「YOGANSUの酒」。原料米は単一の田んぼで、イタリア米と日本米の交配種を自家栽培しています。白ワインのように爽やかな香りでいて、米本来の甘みと旨味、苦みを感じられる、唯一無二の一杯です。

築17年の古びた道の駅が オシャレなイタリアン店に

築17年の古びた道の駅が オシャレなイタリアン店に

2012年まで、古びた小さな道の駅だった「よがんす白竜」。この道の駅の再生に挑戦したのが髙東さんです。もともとは自動車メーカーに勤務しており、約13年勤めた後、農業コンサルタントとなった髙東さん。「実家が米を作る農家でした。ですから、頭の中にずっと農業をやりたいという思いがあり、思い切って会社を辞めました」と髙東さん。農業に従事するなか、中小企業診断士事務所(H&Tコンサルティング)を開設。そこから縁があり、「よがんす白竜」を引き継ぐことに。「当初は自分が引き継ぐなんて思ってもいませんでしたが、いつの間にか…」と笑う髙東さん。

もともと、自動車メーカーではマーケティング部門にいたことから、集客などの戦略を練るのは得意でした。そこで、まず考えたこと。それは「見たことない」道の駅を造ることでした。限られた資源の中で、「おどろき」と「よろこび」「くつろぎ」をテーマに改革を始めました。着目したのは洋館風の建物。「道の駅で洋館というのは珍しく、磨けば光るんじゃないかと。ここで地元の野菜をふんだんに使ったイタリアンをやったら良いかもと。そしてイタリアンといったらピザ」と髙東さんは当時のひらめいた様子をユーモアたっぷりに話してくれました。

年間来場者数が何と10倍増! 脅威のⅤ字回復からコロナ禍に

年間来場者数が何と10倍増! 脅威のⅤ字回復からコロナ禍に

主軸をピザに決めた後、髙東さんは全国でも有名なナポリピッツァ職人の講習会に足を運ぶなど、知識と技術を習得するため勉強を重ねます。やるならば本物の味を提供しないと、人は来てくれないことが分かっていたからです。2013年の秋、「薪窯焼きピッツァ」の提供が始まります。同時に産直市場では、「ここでなければ買えないもの」をテーマとして、レストランで使用するイタリア産の輸入食材や、地元で収穫される新鮮で希少な農産物、加工食品の販売もスタート。その仕掛けが大当たりし、道の駅を引き継ぐ以前の年間来場者数「2万人」が、4年後の2016年度には「20万人」を超えました。「驚くほどのⅤ字回復でした」と微笑む高東さん。

しかし、2019年、コロナが襲います。客足は遠のき、髙東さんも「何か新しい事業を」と考えるようになりました。そんな時、毎日のように勉強のためイタリアのワインを飲んでいたことを思い出します。「ワインは葡萄の品種とテロワール(自然環境)の組合せで味わいが変わる。米でも同じことが言えるはず。米の味を本当に味わえる日本酒ってないんじゃないか」と気付くのです。実家が米農家でもあることから、“日本のお米を何とかしたい”という思いは髙東さんのライフテーマの一つでもありました。

自然を味わう楽しみを持て 限りなくワインに近い日本酒

自然を味わう楽しみを持て 限りなくワインに近い日本酒

2020年、限りなくワインに近い日本酒、「米」と「テロワール」にこだわった次世代の酒「YOGANSUの酒造り」の挑戦が始まります。テーマは「地元の自然を味わう楽しみ」を持てる酒。そして3つのこだわりを掲げました。1.米本来の味を引き出すため、米は磨かず醸すこと。2.テロワールを固定するため、「単一の田」で原料米を自家栽培すること。3.類を見ない酒質を目指すため、原料米の「イタリア米と日本米」の交配種「和みリゾット」を使うこと。

「従来の日本酒は磨けば磨くほど上品な味わいになり雑味がないと評されていますが、それは固定的な価値観ではないかと思います。うちの酒は食用米と変わらない精米歩合90%ものを使っています。米の味も葡萄と同じく品種や産地、栽培方法で異なります。つまりワインと同様、米の味の違いを酒でも表現できるのでは、と思い、品種とテロワールによって味わいの違いを楽しんでもらえる酒を作りたいと思いました」と髙東さん。製造してくれたのは地元三原の老舗酒造「醉心山根本店」。これまでにない酒造りのため、最初こそ取り合ってくれませんでしたが、2年目には「一度やってみましょうか」と協力してくれることになったそう。

想像以上の美味「OKITA9241」が完成 今年は新たに「KAWABASAMI8259」も発売

想像以上の美味「OKITA9241」が完成 今年は新たに「KAWABASAMI8259」も発売

髙東さんの理想とする酒の風味は既に確立していました。白ワインのように香りは爽やかな柑橘系の中に少し甘いフルーツが混ざるようなイメージで、味は酸味と同時に米本来の甘みと旨味、苦みがバランスよく混ざり合い、余韻が長く続く一杯。「結果、私の想像を超える美味しい酒が出来上がりました。感動して泣きました」と髙東さん。酒の名前は原料米を育てた田んぼ(沖田9241番地)から、「OKITA9241」と命名。2022年6月から「無濾過生原酒」と「原酒一度火入れ」の2タイプの発売を開始しました。生原酒の方は、早々に完売し、現在は広島市内の高級ホテルでも取り扱いが始まりました。

そして今年はテロワールを検証するためにと、違う場所で育てられた米を使った「KAWABASAMI8259」を販売。さてそのお味はと聞くと、「やはりテロワールが異なると全く違う味になりました。エグみと苦みがあって、凄く米の味を感じる一杯。美味しいです」と髙東さん。今後は様々な土地で、これまで酒米として使用されたことのない品種の米を生産し、米とテロワールの組合せによる「酒」の味わいの違いを楽しむ文化を作っていけたらと髙東さんは話します。自然に恵まれた大和町だからこそできた新たな酒「YOGANSUの酒」は、日本から世界へと羽ばたく日も遠くはないはずです。

よがんす白竜:広島県三原市大和町和木652−3

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