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鞆の雲とおやつ

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鞆の浦に行きたくなる 瀬戸内レモンのおやつ

古くから港町として栄えてきた、広島県福山市・鞆の浦の情緒ある街並みに、週末だけふわりと姿をあらわす小さなおやつの店『鞆の雲とおやつ』。素材にこだわり一つずつ丁寧に手作りされた、素朴だけど記憶に残る一品は、まるで鞆の浦の穏やかな時間と空気がそのまま閉じ込められたような“小さなご褒美”。週末限定でも、少し歩いてでも、「また食べたい」とわざわざ足を運んでしまう、そんな魅力が詰まっています。

常に挑戦 潮待ちの港に新たな風を吹かせた立役者

常に挑戦 潮待ちの港に新たな風を吹かせた立役者

広島県福山市・沼隈半島の南端に位置する港町「鞆の浦」。JR福山駅からバスに揺られておよそ30分、常夜灯が迎える入り江には、潮の満ち引きを待つ船が行き交っていた歴史が息づいています。周囲の島々によって波が穏やかに保たれる天然の良港は、古くから「潮待ちの港」として栄え、多くの人と文化を受け入れてきました。その価値は国内外でも認められ、ユネスコ記憶遺産や日本遺産などに認定。往時の景観と暮らしが今なお残る、貴重な港町として注目を集めています。そのシンボルである常夜灯のすぐ目の前に2006年オープンしたのが『鞆の浦 a cafe』。瀬戸内の食材を積極的に使ったメニュー、さらに雁木に座って海を眺めながら楽しめるテイクアウト商品など、鞆の浦の新たな楽しみ方を提案したことで、当時は知名度が高くなかった鞆の浦に人を呼び込むきっかけを作った先駆け的な存在になりました。

オーナーの坂谷督史さん・喜代美さんご夫妻が大切にしているのは、“常に変化し続けること”。現状に満足せず、地域に根を張りながらも成長し続ける店づくり。その姿勢こそが、鞆の浦に新しい文化を育ててきた原動力となっています。そんな坂谷さんが「もっと地域の食や文化を紹介したい」と手がけたのが、2020年に誕生した『鞆一商店』です。『鞆の浦 a cafe』の3軒隣にあった古い明治期の建物を改修し、「鞆の浦をひとつに」という思いを込めて名付けたそう。瀬戸内レモンを使ったレモネードや広島県産牡蠣の海鮮せんべいなど瀬戸内の食材にこだわったグルメやドリンクを楽しめ、備後地域の作り手の作品を紹介するギャラリーも併設。地域の魅力を幅広く発信するスポットとして、人が自然と集まり、笑顔が生まれる場所となっていきました。しかし、坂谷さんの挑戦はここで止まりません。「もっと何かできるはず」という熱い思いが、のちに鞆の浦のスイーツ文化を大きく動かしていくことになります。

SNSからつながった縁から、スイーツブランドが誕生

SNSからつながった縁から、スイーツブランドが誕生

さらに、『鞆一商店』の名前を広めることになった大きな転機が、スイーツブランド「鞆の雲」の誕生です。そのきっかけは、喜代美さんがInstagramで偶然目にした福井県の人気パティスリー『patisserie NUAGE(パティスリー ニュアージュ)』との出会いでした。雲をテーマにした幻想的なスイーツや、移動式パティスリー“雲バス”など、既成概念にとらわれない自由な表現に心を奪われ、「一目でファンになった」と笑顔で話します。『patisserie NUAGE』は、予約制・限定制の商品展開やSNSでの支持を集め、「どこにもない商品づくり」を掲げる、まさに革新的なパティスリーとして知られています。「そんなNUAGEさんがプロデュース業を開始すると発表されて、『これだ!』と感じました」。

ちょうどその頃はコロナ禍で、観光が下火となっていた時期。売り上げが落ち込み、新たな一手を模索していたなか、以前から感じていた「鞆の浦には観光の顔となるスイーツがない」という課題に再び目を向けた坂谷さん夫妻。「スイーツを目指して観光地に行く人も多いと思うので、その必要性をずっと感じていました。そして、地元の人が誕生日やクリスマスなどの記念日に使えるようなケーキやお菓子も作れるといいなと思っていて。だから、プロデュースの発表を見てすぐ、NUAGEさんにコンタクトを取り、鞆の浦らしいスイーツを作ってほしいとお願いしました」。その後、とんとん拍子に計画が進み、2021年にスイーツブランド「鞆の雲」が誕生。雲のようなメレンゲをのせた、まるでパフェのような進化系かき氷がSNSで話題となり、全国からファンが訪れるほどの人気に。そして、翌2022年にはタルト専門店『鞆の雲とタルト』が加わり、鞆町初のケーキ屋として、観光客にも地元住民にも愛される存在へと育っていきました。

 

鞆の町の空気を纏う 一味違う瀬戸内レモンのおやつ

鞆の町の空気を纏う 一味違う瀬戸内レモンのおやつ

ブランドの広がりの中で生まれた3つ目の拠点が、2024年6月に開店した『鞆の雲とおやつ』。週末限定の特別なおやつ屋さんです。店を構えたのは、常夜灯広場から歩いて約分、あえて観光ルートから少し離れた、民家の並ぶ静かな通り沿い。「地元の人に利用してほしいという思いがあったので、観光の賑わいから少し離れた場所にしました。そして、ここに足を運んでくださる方には、鞆の町を歩き、空気を感じながら、購入したドーナツや焼き菓子を食べてほしいなと思ったから」と喜代美さんは話します。古民家をリノベーションしたどこか懐かしい雰囲気の店内では、素朴だけれど心の残る味わいを大切にした、約10種類の商品が並びます。看板商品は、誰もが親しみやすい王道のドーナツ。子どもがお小遣いで買える価格ながら、1個で満足できるしっかりした味わいとボリュームがポイントです。観光客にも地元の人にも寄り添うラインナップになっています

店を任されているのは、坂谷夫妻から厚い信頼を寄せられている店長の花房さん。仕込みから製造、販売まで、すべてを1人で行っています。そんな花房さんが手土産としてすすめてくれたのが、瀬戸内レモンを使ったおやつたち。ホワイトチョコの甘さとレモンの爽やかな酸味が絶妙にマッチした焼きドーナツや、レモンとハーブの爽やかな香りが口に広がるパウンドケーキ、紅茶とバターの風味が広がる生地にレモンピールをたっぷり練り込んだスコーンなど、どれも丁寧な手仕事から生まれる優しい味わいが魅力です。「広島といえばレモンケーキのイメージですが、一味違う角度の“瀬戸内らしいお菓子”として手に取っていただけたら。そして、鞆の浦や広島のお土産の新たな選択肢になれば嬉しいです」。そう語る花房さんの言葉通り、誠実に作られたおやつは、地域から愛される店へと着実に根付いています。

 鞆の浦に行きたくなる そんなおやつを雲のように全国へ

鞆の浦に行きたくなる そんなおやつを雲のように全国へ

『鞆の雲とおやつ』が多くの人を惹きつけるもう一つの理由が、 『NUAGE』が総合プロデュースも手がけるパッケージデザインの美しさ。テーマカラーは海や空を連想させる青。『鞆一商店』は瀬戸内海の深い紺色、『鞆の雲』は雲の白色を重ねたような水色、そして『鞆の雲とおやつ』は淡く澄んだ鞆の空のブルーグレー。3ブランドは日々変わりゆく空のように、色のグラデーションでつながりを持たせています。落ち着きと柔らかさを兼ね備えたパッケージは、贈る相手を選ばない洗練された世界観で、老若男女から「手に取りたくなる」と好評です。さらに、手のひらの上に半月型の雲がふわりと浮かぶロゴも象徴的。鞆の浦の抜けるような青空、三日月形の港の地形、そして「美味しいものを雲のように全国へ運んでいきたい」という願い——複数の意味が重なった唯一無二のデザインです。

『鞆の雲とおやつ』では、大量生産はしない代わりに一つひとつを手作業で丁寧に作ることを大切にしています。「たくさん作れないので、うちは卸はやっていないんです。それでも『ここのおやつが忘れられなくて』とわざわざ買いに来てくださる方が多くて、本当にありがたいことですね。鞆の浦は小さな町ですが、うちのおやつをきっかけに興味を持ってくれる人が増えたら嬉しいですね」と喜代美さんは花房さんと一緒に目を細めます。潮待ちの港が長い時間をかけて人を迎え入れてきたように、この手のひらサイズのおやつは、今日も誰かの日常や思い出にそっと寄り添っています。

 

広島県福山市鞆町鞆843−1

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